10と、むっつめ 出さない手紙 from POCHI

POCHI

手紙にしろ歌詞にしろ小説にしろ

まあもちろん普段の他愛無い会話にしろ

今ここに書き記そうとしているライナーノーツにしろ

自分は「起承転結」が大事だとおもっていて

言いたいことの核心はきっと一番最後

結びの「結」はお尻の「ケツ」だ!

なんつって

馬鹿みたい


それはさておき

オチを着けるために効果的なのは

いかに転じの部分にダイナミズムを持たせるか

武装蜂起した解放軍が押し寄せるかのごとく

事件性は溜めに溜めて放出するぐらいの勢いで

ここは中だるみになってはいけない

例えば

警察から「容疑者逮捕しました、現在勾留中です」と連絡がくるとか

弁護士から「不治の病なので、起訴よりも示談にしましょう」と言われるとか


でもそれよりも大事なのは

いかに承りの部分で話を膨らませるか

ホップ・ステップ・ジャンプの「ステップ」である

足取りが覚束なければそこから先へは進めない

でも昔の話をする場合は記憶が覚束ないこともままある

想い返してみるとそうだなあ

ずっとこの先一緒にいたいというひとに出会えたこととか

でも裏切られて金目の物をあらかた盗られて初めて警察に相談しに行ったとか


でもやっぱり一番大事なのは

いかに誰が聞いても面白そうな話題を起こすか

全てはこれに尽きるんじゃなかろうか

掴みはOK!というやつである

それならばそもそもどうしてこの手紙は

「出せない」のでなく「出さない」のか


それはね


示談として不起訴になった後

謝罪の手紙が届いてそれに返信しなかったから


返信してしまえば全てが済んでしまう気がしたし

許したい訳でも罰したい訳でもなかったから


本気で好きだった、ただそれだけ


起承転結の話かとおもいきや昔の恋愛の話です


実話かも知れないしフィクションかも知れない

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